対立越え認め合う社会を 領域横断ネットワーク拡大へ加速 第1回京都会議閉幕 国際色豊かに2日間で600人参加

 京都市左京区の国立京都国際会館で開催されていた第1回京都会議―「価値多層社会」の実現に向けて―(主催:京都哲学研究所、共催:京都大学、後援:日本経済団体連合会、経済同友会、日本商工会議所、京都府、京都市)は9月24日午後、2日間の日程を終えて閉幕しました。当研究所共同代表理事でNTTの澤田純会長は、総括的なクロージングセッションで「非常に活発なコミュニケーションができて、ありがたかったと思います。第2回京都会議を2年後に考えており、次回は是非、世に発表できるような、ここ京都からの宣言を作れるように努力していきます」と述べました。

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 会議2日目の24日は「創造的跳躍:芸術・文化から価値へ」「ネットワーク・オブ・ネットワーク」「新たなグローバルアジェンダへ向けて」と題した3つのパネルディスカッションを行い、米エール大学のL. A. ポール教授やスイス連邦政府とジュネーブ州・市によって設立された財団「GESDA」(Geneva Science and Diplomacy Anticipator)のステファン・デクテール事務総長らが登壇しました。その後、当研究所の共同代表理事を務める京都大学の出口康夫教授、澤田純NTT会長と、当研究所のシニア・グローバル・アドバイザーでもある独ボン大学のマルクス・ガブリエル教授の3人が2日間の議論を総括しました。

 格調高い基調講演や多彩なパネルディスカッションを中心とした2日間のプログラムには、アカデミア、産業界、宗教界、政府・自治体、民間団体などから延べ約600人が参加。アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカなどの国々に日本を加えた18か国から京都の地に集い、国際色豊かな議論を交わしました。世界が直面する社会課題を克服し、合わせて深刻化する分断や対立を乗り越えていくためには、それぞれの人間に内在する多層的な価値を認め合うことが大切だとの認識を共有しました。

 京都哲学研究所は、京都会議に参加してくださった皆様とともに領域横断の国際的ネットワークをいっそう拡大させるべく動きを加速していきます。第2回京都会議は2年後の開催を目指します。

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