KIPアンバサダーに生物学者の福岡伸一・青山学院大教授 「価値多層社会」など理念普及へ
生物学者の福岡伸一・青山学院大学総合文化政策学部教授が20日、「KIPアンバサダー」に就任しました。
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生物学者の福岡伸一・青山学院大学総合文化政策学部教授が20日、「KIPアンバサダー」に就任しました。KIPアンバサダーは「価値多層社会」など京都哲学研究所が掲げる理念の普及に向け、幅広い人脈を通じて周知活動に貢献していただくもので、当研究所の設立後初の委嘱となります。福岡教授は「生命とは何か」を動的平衡論から探求しつづけ、京都学派の創始者である哲学者・西田幾多郎の「生命の哲学」について、科学者の立場から見つめた著書も出版しています。
【略歴】生物学者。1959年、東京生まれ。京都大学卒。米ハーバード大学医学部博士研究員、京大助教授などを経て現在は青山学院大学教授、米国ロックフェラー大学客員教授。大阪・関西万博(EXPO 2025)テーマ事業「いのちを知る」プロデューサー。オランダの画家・フェルメールの作品の愛好家としても知られる。
【著書】89万部を超えるベストセラー『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、合成と分解を繰り返しながら全体として恒常性が保たれているのが生命だという考え方を著した『動的平衡』(木楽舎)、西田幾多郎の哲学について思索した『福岡伸一、西田哲学を読む―生命をめぐる思索の旅 動的平衡と絶対矛盾的自己同一』(明石書店)、音楽家・坂本龍一氏との共著『音楽と生命』(集英社)など多数。
【福岡教授のメッセージ】京都の地には、絶対矛盾自己同一の西田幾多郎からはじまり、今西錦司、梅原猛らに受け継がれた生命哲学の系譜があります。その末裔に連なるものとして、生命が、分解と合成という相反する営為を同時に行うことによってエントロピー増大に抗う存在であること=動的平衡論を、ここに集う皆様とともに考究していきたいと思います。
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