シニア・グローバル・アドバイザーに独哲学者マルクス・ガブリエル氏就任

ドイツの気鋭哲学者マルクス・ガブリエル氏が2024年8月1日付で京都哲学研究所の「シニア・グローバル・アドバイザー」に就任しました。当研究所は2023年7月、「価値多層社会」を目指す国際的な訴求力を持った運動体の形成を目指して設立されました。国内外の産官学民からなる多様な人々の参加を得て、AI時代の深化も踏まえた「より良い社会」の在り方などについて議論し、世界に提案していくことを目指しています。マルクス・ガブリエル氏には、この議論に世界的哲学者の立場から参画していただくほか、当研究所が主催するイベントに登壇いただくことなどを予定しています。

Details

【略歴】
1980年、ドイツ生まれ。ドイツ、ポルトガル、アメリカで学んだ後、2009年に29歳の若さでボン大学の哲学科正教授に就任した。現在はボン大学の国際哲学センター所長を務めているほか、哲学と自然科学の学際的な意見交換を追求するボン大学科学思想センターの所長も兼任している。

【主な著書】
『なぜ世界は存在しないのか』(講談社)『「私」は脳ではない―21世紀のための精神の哲学』(同)『倫理資本主義の時代』(早川書房)

【マルクス・ガブリエル氏のメッセージ】
生成AIやその他の新しいデジタル技術の急速な発展により、人類は価値観の危機に直面しています。複雑化の一途をたどる現代社会において、分野や学問領域を超えて協働する新たな公共哲学が求められています。その目的は、AI時代において私たちが善く生きることを可能にする新たな価値観を構築することです。京都哲学研究所はこの喫緊の課題に応えるべく、哲学、ビジネス、そして他の様々な分野の力を結集することにより、デジタルインフラの再構築を目指しています。この度、未来社会を見据え、最高水準の研究を目指すこの新たな研究所にシニア・グローバル・アドバイザーとして参加できることは、この上ない喜びであり、光栄です。

《お問い合わせ》
京都哲学研究所 事務局 Mail: contact@k-philo.org